
kinako ◆9jVDfE6WLg
真っ暗なバスルームに、水音が響いている。
蛇口から流れるお湯がバスタブの水面を打ち叩く音だ。
お湯を入れ始めて長く経っているのか、反響する水音は低いトーンになっている。
バスルームはほどよい気温になっていて、棚に置いてあるシャンプーやコンディショナーの匂いもほのかに香り清潔でほんわかとした空気
が漂っていた。
その時、バスルームの外の脱衣室のドアを開ける音が響いた。
パチリとスイッチを押す音と共にバスルームの照明が灯り、柔らかい光で室内を照らし始める。
そしてバスルームの曇りガラスを嵌めた戸が開き、お団子頭がヒョコリとバスルームを覗いた。
その頭はバスタブにたまったお湯の量を確かめるとすぐに引っ込み、
「お姉ちゃーん!お風呂入ったですー!」
と、声を出した。
しばらくの間の後、部屋を隔てた廊下からトテトテと足音が響き、また脱衣室のドアが開く。
「やっと入ったー?ボクもう待ちくたびれたよー!」
「お姉ちゃん何もしないのに文句だけは言うです……」
やけにはしゃぐ声とおとなしい声が響く。どちらも同じ声なのだが、印象がまったく違う。
服を脱ぐ、布がこすれる音が響いた後、ガチャリとバスルームの戸が開く。
そこには一糸まとわぬ双子の少女、鳴滝姉妹の姿があった。
ツインテールでつり目の生意気そうな方が姉の風香。
お団子頭でタレ目のおとなしそうな方が妹の史伽である。
二人とも小学生のような体型で、というかどう見ても小学生にしか見えない。しかしこれでも中学三年生という脅威の成長である。
胸もふくらんですらいなく、ツルペタを見事に体現している
下の方の毛はもちろん生えてもいない。二人が所属する3−Aの、中学生離れしたスタイルを持つ猛者どもが集う中、色気などというものにまったく無縁な体をしているという点で逆に突き抜けている二人である。
湯煙がほどよく立ち込めるバスルームに入った二人だが、風香はすぐさま手桶をひっつかむとバスタブから湯をとってバシャバシャとおざなりに体に浴びせたあと、すぐにバスタブへと飛び込んだ。
「お姉ちゃん、体洗ってから入らないとダメですー!」
少し怒った顔をして史伽が叫ぶ。
しかし風香はそんな言葉などどこ吹く風で、バスタブの淵にアゴをのっけたままもへっとした顔で、
「細かいことは気にしない気にしないー」
と、つぶやいた。
史伽は、もぅっとふくれっ面をしたあと、プラスチックのイスを引き寄せて座り、手桶で丁寧に体に湯をかけ始めた。
「はぁ〜。今日も平和だったねぇー」
目を細い線にしながら風香は言う。
「明日菜さんといいんちょがまたケンカしてたですけどね……」
昼間に起こった惨事を思い出すような声で史伽は言う。
「あれこそ日常茶飯事じゃん。むしろあれがないと学校って気がしないもん」
「そんなこと言っちゃダメです。ネギ先生また困ってたですし…」
史伽の頭に、カンフー映画のような打撃音が出そうなほど荒れまくる二人と、それを囲むように騒ぎ立てるクラスメート、そしてその間で泣きそうな顔で止めに入ろうとするネギの姿が思い浮かび、ふぅとため息をつく。
それに気づいた風香はニヤリと微笑み、
「あれ?史伽もしかしてネギ先生のこと気になってる?」
意地悪く詮索する。
「そ、そんなことないです。ただ先生大変そうだなぁって……」
恥ずかしげに頬を染めて、語尾を曖昧に濁らせて史伽はつぶやいた。
その様子を楽しむように風香は意地悪げに笑いながらも、
「いーじゃんいーじゃん。ボクだってネギ先生のこと大好きだからねー」
と言った。
「でもボクらのスタイル、これだからなぁ……」
と風香が言って、二人同時に自分の胸を見る。
見事なまでのまな板の胸に、さくらんぼ色の子供乳首があるだけだった。二人同時にため息をつく。
「ネギ先生を落とすにはやっぱりかえで姉みたいな女の魅力が必要だよねぇ……」
風香の頭に楓の姿が思い浮かぶ。見事なまでの巨乳に、しなやかな体のラインは、思わず同性でも見とれてしまうほどである。
「ボクらも早く大人になりたいなぁ……」
「です……」
そしてもう一度深々とため息をつく。
と、その時、風香の目がキラリと輝いた。
その視線の先は、史伽の胸である。
「よーし、ここは史伽。久しぶりにボクらの胸の大きさを確かめておこう!」
意気揚々と宣言した。
「え?」
腕をスポンジで磨いていた史伽はあっけにとられた顔で風香を見つめる。
湯船から躍り出た風香は、すばやく史伽の後ろに回りこむ。
そして史伽の胸を両手でつかんだ……と、いうか、触った。
「ひゃあっ!」
いきなり背後から回された手に驚く史伽。そして何より次の瞬間から、その手がさわさわと胸の感触を確かめるように動き出したからたまったものではない。
「お、お姉ちゃんくすぐったいです〜!」
くすぐったさに震えながら史伽が耐え切れないように叫ぶ。
自分の手で史伽の両手を止めようと重ねるが、くすぐったさのせいで思うように動きを止められない。
「んん?史伽ちょっと大きくなった?」
さわさわと撫でながら、風香が耳の後ろから囁いた。
「えっ、ホントですか!?」
驚きに風香の方を振り向こうとする史伽だったが、
「ウソだよー♪」
と言って、さらに動きを激しくして、史伽は、
「お、お姉ちゃん〜!」
と、泣きそうな声で言う。
しばらく二人はふざけあいのようにくすぐりを楽しんでいた。
が、ある時。
風香の指先が史伽の乳首をかすめると、
「ひんっ!」
ピクリと体を反応させて、史伽が体をすくめた。
その様子をみた風香は、
「あれれ?もしかして史伽……感じちゃった?」
口調にいじわるさを思いきりこめて言った。
「ち、違います!今のは、そ、その……」
あたふたと慌てて答えるが、まるで答えになっていない。そうですと言ってるようなものだ。
体をもじもじとさせる史伽をからかうように、風香はさらに人差し指で乳首をこすった。
「ひゃうっ!」
再び体を震わせる史伽に、
「ほら、やっぱり感じてるじゃん!」
と風香はからかう。
「お、お姉ちゃん!ふざけないでください!」
少し怒った口調で言ったが、風香はまるでこたえた様子もなく、
「んん?こんな状態のときにそんなこと言っちゃっていいのかな?」
胸に置いた手の動きを一転、ねぶるような動きに変える。
「あっ!?ひゃっ、ひゃぅう!」
ピクピクと反応しながら、史伽の吐息にかすかに快感の響きが混じり始めた。
これも楓直伝の忍術の一つである。
なんでよりにもよってこんなもんを伝えたかというと、体力的に忍者になるには遠く及ばない二人に楓がてっとりばやく忍者の技を伝えようとした時、
「ふむ。では色香の術でも身につけてみるでござるか?」
と、思いつきで聞いてみたところ、
「それって……えっちぃヤツ?」
「え……そ、それはちょっと……」
「主に殿方を骨抜きにして油断させることを主眼においた術でござる。例えば……ネギ先生をメロメロにしてしまうとかでござるな」
「「それでっ!!」」
と、いった経緯でこうなった。
そんな紆余曲折を経て身につけた色香の術だったが、今は史伽に使われているというわけである。
ちなみに風香に比べていまいち性にオクテな史伽は、姉に二歩も三歩も遅れをとっている。
「お、お姉ちゃん、や、やめて……ひぅっ!」
という風に、対抗することができない。
「ほらほら、ここはどうかなー?」
風香は楽しげに胸に手を這わせて、史伽に声をあげさせることを楽しんでいる。
「んぁっ、ん、んぅ……!んくっ……」
ピクピクと震えながら、史伽は姉のいたずらをひたすら耐えている。こうなった以上、姉の気が済むまでやらせるしかないことを史伽は知っていた。
「史伽もけっこうエッチな体だねー?そんなんじゃ年上としてネギ先生を満足させられないよー?」
と、風香はいじわるげに言う。
「え、そ、そんなの困るです……」
荒くなり始めた呼吸の合間に、不安げに史伽はつぶやいた。
その言葉に、風香は何やら思いついたように声をあげる。
「よしっ!それじゃあ今から史伽のエッチなことに耐える訓練〜!」
「えぇっ!?それってもしかして……」
快感に酔い始めたトロンとした目で史伽が言うと、
「そう。今から史伽は声出しちゃダメだよ。一言言うたびにもっと動きを激しくしちゃうからね?」
と、風香は言った。
「ダ、ダメですそんなの〜!」
そう焦って叫ぶも
「はいペナルティ〜」
風香はいじわるく、史伽の二つの乳首を両手の指でこすり始めた。
「ひゃっ、ひゃぅううう!!?」
さっきのふざけたものとは違う、本格的な責めである。
本能的にその指から逃れようと、後ろに下がろうとした史伽だったが、ペタリと風香の胸に押しとどめられる。
必死に身をよじる史伽だったが、風香の指は外れることなく乳首を責め続ける。
「史伽これじゃあ訓練になんないよぉ?ほらほら?」
その言葉に、風香は真っ赤になった顔で、必死に口を閉じ始めた。
刺激を加えられ続けている乳首は充血してぷっくりと勃起していた。
敏感になったそれを、風香はいじり続ける。
「んっ……!んん……!ふっ…くっ……んぅ〜〜〜!!」
「お、いい調子いい調子〜」
プルプルと震えて必死に耐える史伽の体を直に感じながら、風香は満足気にいった。
「それじゃあ、もっと激しくしてみよ〜♪」
「!!?」
ビクッと驚きに体を震わせる史伽だったが、風香は構わず手の動きに変化をつける。
人差し指と親指で乳首をつまみ、クリクリとすりあわせる。
小さな乳首をこころゆくまでもみほぐした後、指の先で胸の柔肉に押し込める。
「ふぅっ……!ぅ〜〜〜!」
頭を苦しげに振りながら、史伽は必死にこらえ続ける。
「史伽やるな〜。でもこれには耐えられるかな?」
風香はそう言ったあと、そばの棚に置いてあったボディソープを手に取った。
「え……?お、お姉ちゃん……まさか……」
恐る恐る史伽が尋ねると、
「ぬるぬるプレイ〜〜〜♪」
風香は手にたっぷりとボディソープをためて、史伽の胸に塗りたくった。
「やっ、あっ……!」
たちまち胸全体にぬるぬるとした感触がまとわりつく。
性感が高ぶっているそこを、ボディソープが加えられることによって風香の愛撫はさらに効果を増した。
「んんぅ〜〜〜〜〜!!!」
息もできずに快感に耐える史伽の目に涙が浮かび始める。
ぬめりのせいで、肌をすべる手全体が快感を感じさせていた。
敏感な乳首を避ける手つきのせいで、じらされるようにじわじわと官能を高められていく。
「えへへっ、史伽どう?気持ちいいでしょ?喘ぎたいでしょ?でもダメだからね〜」
ヌリュヌリュとなでながら、心底楽しんでいる声で風香は言った。
「ん……んん……んん〜〜〜っ!」
史伽はもう限界寸前で、今にも達してしまいそう様子だった。
それを見た風香はニヤリと微笑み、泡にまみれ固く尖った乳首をクリクリと刺激しはじめた。
「んぁああっ!やぁあああ〜〜〜〜!!!」
ついに耐え切れずに、史伽は声をあげる。
「あぁ〜、声出しちゃった〜。もうっ、史伽ってばダメだなぁ〜」
わざとらしく残念そうに言いながら、それでも風香は乳首をいじるのをやめようとしない。
「お姉ちゃんやめてやめてぇっ!これ以上されちゃったらぁっ……!」
「んん?どうなっちゃうの?これ以上しちゃったら?」
胸全体を揉みようにしながら指と指の間に乳首を挟みつつ、風香は言う。
「ほんとっ、もうっ、だ……めぇ……!」
史伽は、体をピンと硬直させて、声を押しつぶしてつぶやく。
絶頂寸前といったその時、不意に風香の指が離れた。
「ふぇ……?」
唐突な解放に戸惑ったように声を出す史伽。
動きを止めた左手がつつっと滑るように下へ向かい、へその辺りで止まった。
「簡単に終わっちゃったらつまんないもんなぁ〜。それじゃあ史伽……今度はこっちの方もチェックしてみよう〜♪」
その言葉と共に、胸の留まってる右手が再び乳首への刺激を開始する。
「くふっ…」と声を漏らしながらも、史伽はその左手の向かう先が気になっていた。
「お……お姉ちゃん……?」
不安そうにつぶやくが、風香はそれに答えることなく左手をさらに下へ伸ばす。
そして気づいた。
胸の愛撫によって発生した泡が流れ、史伽の胸から腹、そしてさらに下の秘部へと伝っている。
姉の手はその流れを追うように滑り落ちていき、
「ひぅっ!」
史伽の体の中で最も敏感な所で止まった。
「あれれ、こっちも固くなってる?史伽ってばヤラしいなぁ〜」
「お姉ちゃんそこは……!やめてぇ……!」
これから来る刺激に脅えて、史伽が震えた声を出すも、風香が聞き入れる様子はまったくない。
足を内股にして風香の手を入れないように抵抗してみるも、まるで意味はない。
じらすように周囲を動きまわっていた人差し指と親指が、陰核に触れ、
「えい♪」
捻った。
その瞬間、史伽の背筋に電流のような感覚が貫く。
「ふぁあああああああああああ!!!」
たまらず声をあげ、弓なりに体を背け風香の胸に押し付ける。
「いい反応だね〜史伽?」
そういいながら、背後から抱きかかえるように回した左手を右の乳首に、右手を秘部に伸ばし、愛撫を加え続ける。
「やっ、やだぁっ!!お姉ちゃんもうやめてーー!!」
ほとんど悲鳴に近い叫びをあげる。
「ダメダメ、人間もう限界だって時からが本当の勝負だよ!」
その限界に追い込んでる当の本人は、そんなお題目などかけらも気にせずただ自分のいたずら欲を満足させるためだけに史伽をいじめている。
激しく震える史伽に合わせるように、加える刺激も激しくしていく。
秘部をかきまぜる風香の指に、何か熱い液体がからみつく。
それは、胸から垂れるボディシャンプーの泡と混じりあい、開き始めた両足の間のイスに溜まりをつくっていく。
風香はそれをすくい取ると史伽の眼前に持っていき、
「あはっ、史伽のすごい量だよ〜?」
見せ付けるように指の間でクリクリとかき混ぜてみせる。
しかし、史伽はもうさっきのような反応を返さなかった。
表情はもはや虚ろで、官能に侵されきった体は力もなく風香にもたれかかっている。
風香が加える刺激にも、体が反応するだけで風香が望む嫌がる声も発しない。
「……ぁ……ぅぅ……ぅぁ……」
見せつける愛液にも、ただぼうとした視線を向けるだけだった。
壊れた人形のようなその様子に、風香は不満気に声を漏らす。
「むぅ〜。……つまんない」
そしてピタリと動きを止めた。
「ぁ……はぁ……んっ、はぁっ……。はぁっ、はぁっ……」
そこでようやく史伽が動きを取り戻した。
徐々に呼吸も普段のものに戻っていく。
緩んでいた体にも力が入り始め、もたれていた風香から離れていく。
「お……お姉ちゃん……」
と、史伽はあきらめにも似た感情の響きをもった声を出す。
依然呼吸も荒く、顔も真っ赤だが、会話を交わす状態には戻ったらしい。
風香は壁に掛かっているシャワーのを手に取り、コックをひねってお湯を出す。
飛び出した水滴の流れが床で弾けて、軽快な水音と共に湯気を発し始める。
風香はそれを史伽の前に持っていき、胸の泡を洗い流し始めた。
「こ……こんなこと……もう……二度としないでくださいです……」
フラフラと頭を揺らしながら、史伽はあきらめきった声を漏らす。
丁度へそのあたりに流し始めていた風香は、その声にピタリと動きを止める。
そして、クスッと笑った。
「何言ってるのかなぁ?史伽?」
そう言うと、シャワーのノズルをピタリと肌におしつけた。
「え……お、お姉ちゃん?」
風香の怪しげな様子に、また胸の底にザワリと不安の波が立つ。
「誰も止めたなんて言ってないよー?」
いじわるげな口調で告げた風香は、ノズルを徐々に下げていく。
そしてそれは、真っ赤に充血した陰口へとたどり着いた。
水流が激しく秘部を刺激し、静まっていた快感がまた熱くなっていくのを史伽は感じた。
「あ……!あ……!!」
一定の調子で刺激し続ける水流は、人の手によるようなリズムをもたない。
それはバイブと同じような効果をもたらした。
「史伽、キレイになったねー?うれしい?」
ノズルを陰口をなぞるように上下させる。
だらしなく開いた両脚の合間をうごめくノズルを、史伽は絶望的な気分で見下ろす。
「はぁっ…ああっ…あ〜〜!!」
耐え切れずに声を漏らす。
それこそ風香が求めているものと知ってはいたが、体中で麻薬のように暴れる快感の熱には耐えられなかった。
「いいよ史伽ー♪もっと鳴いて?」
心底楽しんでいる声で風香は言った。
左手でノズルを持ちつつ、右手をその水流の中に差しこみ、直接陰口や陰核を刺激する。
「ふぁぁーっ!お姉ちゃんやだぁっ!もうやだーーーっ!!」
ついに泣きが入った史伽だったが、風香は、
「ふふふ、もうそろそろ限界かな?じゃあ史伽……イってみようか?」
と、言って、ノズルを円を描くように動かす。
「うくぅっ!!!お姉ちゃんやめてよぉっ!それグリグリしないでぇっ!!」
水流が陰核に触れるたび、ビクビクと体を震わせる史伽。
やがてその体の震えがのぼりつめていく快感と呼応するように鋭いものになっていく。
「ぁ……ぁあ……!!」
「よーし史伽……イっちゃえ!!」
そう叫んだ風香は、絶頂寸前の史伽の陰核をつまみ、激しくしごいた。
そして、固く張り詰めた体が、今までの比ではないほど震え、
「あーーーーーーー!!!」
叫びと共に史伽は絶頂を迎えた。
「あははっ、イっちゃった〜♪」
クスクスと笑う風香だったが、ふと、何か違和感を感じた。
「ん?」
ノズルを秘部に当てたままだったが、床に流れる水の流れが妙に黄色い。
そこから外してみると、史伽の陰口から一筋の黄色い液体が噴き出ている。
「も、もしかして……漏らしちゃった?」
一転してどこか申し訳ないような風香の声にも答えず、史伽は時折体をビクっと震わせながら荒い呼吸を繰り返している。
「ぅっ……ぅぅぅ……ぅっ……」
顔をうつむかせたまま、肩をひくつかせている。
子供が泣く前兆のようなひくつきが、声となって漏れ出ている。
やがて尿の噴出も止まりシャワーの水が洗い流しても、史伽は押し黙ったまま震えている。
「ゴ、ゴメン史伽。まさか潮吹きまでいくとは……」
心底申しわけなさそうに言う風香だったが、その言葉を言い終わった途端、
「う……うぅ……!うぁ〜〜〜〜ん!!!」
突如として泣き出した史伽が立ち上がって、
「お姉ちゃんのバカ〜〜〜〜!!!」
叫んで泣きながらバスルームを飛び出していった。
一人ポツンと取り残された風香はポリポリと頭をかき、
「あちゃ〜〜〜……やりすぎちゃったなぁ……」
と、言いながら史伽が飛び出していったドアを見つめた。
と、その時。
玄関のドアがガチャリと開く音がした。
「ん?」
その音に、風香の胸がざわりと不吉な予感にざわめく。
風呂に入っている最中だったから一応鍵をかけておいたのだが、それを解かれたということは。
「か、楓姉ェ……?」
ビビりつつも耳をそばだてていると、聞きなれた足音が廊下を移動していき、
「あ〜〜〜ん楓姉ェ〜〜〜!!」
という声と共に、妹の足音がドテドテと近づいてくるのが聞こえた。
「ん?どうしたでござるか史伽?」
そののんびりとした声は、まさに同室の楓であった。
予感が確信に変わり震えおののく風香をよそに、
「お姉ちゃんが……お姉ちゃんがぁ〜……!」
泣き声まじりにこれまでのことを報告する史伽の声に、突如逃げ出そうという気が猛烈にわく。
しかし、行き止まりなバスルームには逃げる道も隠れる場所もない。
「あわっあわわわ……!!」
あたふたとしているうちに史伽の話も終わったらしく、脱衣室の戸が引かれた音がした。
まさに虎の前の鼠のような状況におかれガクガクと震えまくる風香の前に、バスルームのドアが開いてにゅっと天井に届かんばかりの人影が入ってきた。
麻帆良学園中等部のブレザーを着たその人は、まさに甲賀流忍者・長瀬楓その人であった。
線のように細い目は、のほほんとした印象をつくりだしている。いつも笑っているようなその顔は今、やっぱり笑っているかのように柔和な表情である。
しかし、風香は今までそんな表情のままで楓にお仕置きされたことがあるので、感情が読めないその表情が今は逆に怖い。
そしてその長い足に隠れるように、妹の史伽が涙目でこっちをにらんでいる。
「おっ、おかえり楓姉ェっ!」
めちゃくちゃぎこちなく笑顔をつくり、きわめて明るい声を出す。
「ん〜。ただいまでござる」
ほがらかに答える楓だった。
「じゃ、じゃあボクもうあがるからっ!」
と、風香はさりげなく楓の横をすり抜けようしたのだが、
「はっはっは♪」
目にも止まらぬ早業で、楓は風香の両腕を後ろからつかんだ。
途端に、
「ぎゃーーーーーっ!!!」
腹の底から悲鳴が出る。が、ぶるぶると震えるだけで逃げることもできない。軽く掴まれているだけなのに、鉄の拘束具に囚われたかのように身動きもできなかった。
「ダメでござるよ風香?忍術はいたずらに使っていいものではござらぬ。これまで何度も教えたでござろう?」
のんびりとした口調で楓は言う。
「ごっ、ごめんなさい楓姉ェ!ボクもういたずらに使わないからっ!だから……っ!」
必死な声で言う風香だったが、
「では、禁を犯した忍者には……お仕置きでござるな♪」
にんにん♪と言いながら、楓は一旦手を離してシュルシュルと服を脱いでいく。
その間史伽の腕の中で暴れていた風香だったが、やがて楓がさらしとショーツ一枚になると観念したかのように大人しくなり、小動物のよ
うにガクガクと震えだした。
「かっ、楓姉ェ……!ごめんなさいーーー!!」
一際大きく叫んだ風香だったが、楓はまるで構うことなく
「はっはっはっは♪」
と笑いながら羽交い絞めにされている風香に手を伸ばし、そして数秒後。
「……あ〜〜〜〜〜!!!」
悲鳴が響き、その後史伽が受けた時間の倍もの間、風香の声が続いていたが、それを聞いた寮内の生徒は誰もいなかったという。