
イトミ
ここは麻帆良学園女子寮の一室。
部屋のベッドの上で制服を着た木乃香と刹那は行為に及ぼうとしていた。
「んっ……ふぁっ……」
手始めとばかりに口付けを交わす二人。普通の生易しいキスでは無く、舌を交わし合う濃厚なそれであり、二人の間には銀の糸が見えていた。
「相変わらず、せっちゃんのは美味しいわぁ」
「あ……ありがとうございます、お嬢様」
「もう、そんな照れんでもええやんかぁ〜、せっちゃんたらかわえぇなぁ〜」
「ぅわわっ!!」
刹那は、いきなり抱き付いてきた木乃香を支えきれずに崩れてしまう。すなわち刹那は木乃香を上に乗せてベッドに乗っている状態になった。
好都合とばかりに、木乃香は上気した顔で刹那の服を上から脱がせ始めた。
「んふふ〜、せっちゃんの服を脱がすのはやっぱり楽しいなぁ〜」
「そ、そんな事言わないで下さいお嬢様……恥ずかしいです……」
「そういう反応があるから面白いんよ〜」
程なくして、木乃香は刹那の上半身を裸にし、既に期待感から尖っていた先端を嬲り始めた。
「んっ……ふうっ……あぅぅっ……お嬢………様ぁ………」
「ん?気持ちえぇんか、せっちゃん?」
「は……い……気持ち………ひぅぅ……いい……ですぅ」
それを聞き木乃香は刹那の乳首への責めを止める。
「あっ……」
突然与えられていた快感を止められ戸惑う刹那。
「お、お嬢様……なんで……?」
「ちゃんと口でやったげるから焦らんといて」
言うなり木乃香は刹那の左乳首を口に加え左手で右を責め始めた。
「んんッ……ふ……あぁっ!!だ……めぇ……ッ」
「ひもひよはほうやねぇ(気持ち良さそうやねぇ)」
「だめ……っ……しゃべらない……で……下さい……」
「ほんなふえないころいわんほいてぇな(そんなつれない事言わんといてぇな)」
「感じ……過ぎちゃう……うんっ……んです……ぅっ………だ……めぇ……」
それを聞き木乃香は口を放した。またも快感を打ち切られる刹那。
「あっ……」
「もうっ!!せっちゃんだけ気持ち良ぉなってズルいわぁ、うちの方も気持ち良ぉしてくれへんと」
そう言い服を脱ぎ始める木乃香。上半身を脱ぎ終わり胸を露にした所で刹那に言葉をかける。
「ほらっ、せっちゃんも脱いで!!」
「えっ……あっ……はい!」
二人は一緒にスカートと下着を脱ぎ、一糸纏わぬ姿になり69の形で寝転ぶ。
69の形になった今、木乃香の目の前には刹那の秘部がある。
「ふぁ〜、せっちゃんここもかわいいわぁ、さっきのでこんなに濡らしてもうて、ほんまに……」
「や、やめてくださいお嬢様……、そんなに苛めないでください……」
木乃香の愛撫で濡れていた事を指摘されて、恥ずかしさに顔を林檎の様に真っ赤にして精一杯の抵抗をする。
「それにここもこ〜んなに勃たせてもうて……」
「ひゃっ!!」
木乃香は快感に勃起していた刹那のクリトリスを舌で嬲り始めた。部屋にクチュクチュと舐め啜る音が響き渡る。
「あ……ああ……やめ…てくださいィィ……」
「フフッ……何言っとるんや、こんなに感じとるのに……嘘つきやねぇ、せっちゃんは」
「そ……そんな……あぅぅ……嘘つき……なんて……あっ……もう……ほんとに……だ……めぇ……ッ」
そう言うと刹那の肢体が軽く痙攣したように震え、秘部は収縮を繰り返し、舐めていた木乃香の顔に断続的に愛液を浴びせた。
相当な快感だったのか、口からは涎をだらしなく垂らしており、目もどこか虚ろだ。
乳首は痛いくらいに勃っており、体の振動に合わせて僅かに震えている。
木乃香は口から舌を出し、刹那の唾液を舐める。
「んっ、せっちゃんの美味しいで……」
「はぁっ……はぁっ……」
刹那は息を荒げているが、そんな事はお構いなしに、上から覆い被さり唾液を舐めとる木乃香。
イッて間もない刹那は、頬をチロチロと動き回る舌の僅かなザラつきにも快感を得るくらい敏感になっていた。
木乃香の舌が与える二度目の快感に、身を捩り目を必死に瞑りながらも耐える刹那。
「ん、またイッてまうんか、せっちゃん?うちも気持ち良ぉして欲しいわぁ」
言葉の後に口を放し、責めを中断する木乃香。
どこか切なそうに木乃香を見つめる瞳は、必死に快感を求めるそれだった。
「お嬢様……なんで……?」俯く刹那に、意地悪く聞き返す木乃香。
「イカせて欲しいんか、せっちゃん?」
「ッ!ハイ、お願いします!!」
すぐに瞳を光らせて、木乃香に向き直る刹那。
まるで犬と飼い主のやり取りの様だ。
言葉の後に刹那の右手を自分の秘部に導く木乃香。
「せっちゃん……、うちをイカせてくれたらイカせてあげるわ……『お預け』ってヤツやな」
「……ハ、ハイお嬢……様」
右手で木乃香の秘部を触るとそこは既に潤っていた。
その場所をクリトリスと蜜壺を同時に擦りあげ、下半身へ快感を与える。
さらに、上半身では乳首を口に咥えつつ、左手で逆の方への責めを始めた。
「んっ、せっちゃんえぇで……」
その言葉をエンジンに刹那は責めを強めていった。
さらなる快感に木乃香も体をくねらせて耐える。
先ほどの攻守を逆転して刹那の逆襲を受ける形になっていた。
「……ああっ……も……うだめ……や……せっちゃん……イッてまう……」
先ほどの刹那の感じる様子に快感を感じていた木乃香は、すぐにイッてしまいそうになっていた。
それを長い体の付き合いから見逃していなかった刹那はスパートをかける。
「ッ!……ふぁぁっ!もう駄目や……イッ……くぅ……」
刹那の責めにイカされた木乃香は覆い被さり、上で痙攣を断続的に続け、腟口はいやらしく小さい開閉を続けていた。
刹那と木乃香の睦みあっている部屋には今二人の愛液の淫靡な匂いが充満していた。
中には、今し方刹那の責めにイカされた木乃香が寝転がり、それを刹那がベッドに座って見ているような状況だった。
二人共、頬を赤らめている。
しかし、同じ紅潮でも少し意味合いが違う。
木乃香のは、今イカされた事による快感の紅潮。
対して刹那のそれは、これから木乃香にイカされる事を期待している、興奮の紅潮だからである。
その刹那は、これから木乃香にイカせてもらうのを期待して声をかける。
「あ……あのっ……お嬢様……」
「ハァ……せっちゃん良かったでぇ……ありがとなぁ……」
「いえっ、どういたしまして!!……じゃなくって!!」
「ん〜、じゃあなんなんよ?」
刹那は、予想していたのとは全く違う回答を導きだした木乃香に、焦りを覚えていた。対する木乃香は、全く間違った事は言ってないといった様相で首まで傾げている。
そんな木乃香に痺れをきらした刹那は、羞恥心を我慢してねだった。
「お嬢様……あのっ……さっきの続きをして下さい!!」
「さっきの続き?具体的に言ってもらわんとわからんわぁ」
「え……それは……」
まさかイカせて下さいなどと言う訳にもいかず、戸惑う刹那。
しかし、それを見越しての回答だったのか木乃香の瞳にはからかう様な感じが見てとれた。
刹那が恥ずかしさに顔を真っ赤にして俯いていると、木乃香が意地悪い口調で尋ねてきた。
「なぁ……せっちゃん、どうして欲しいん?正直に言ったらちゃんと聞いたげるで?」最早、体の中の快感を求める疼きが限界にまで達していた刹那は、満を持して木乃香に言った。
「……せて下さい……」
しかし、そんな刹那に木乃香はさらに追い討ちをかける。
「聞こえへんで、せっちゃん。ハッキリ大きな声で……な」
その言葉に、もう刹那は泣きそうになっていた。
じらされ続けた刹那は、恥ずかしさを我慢して今度こそねだった。
ハッキリと大きな声で。
「イ……イカせて下さい!」
その言葉を聞いた木乃香は起き上がって、四つん這いで刹那の後ろまで行き、刹那の背後に座った。
そして、後ろから刹那の胸と秘部に手をあてると、木乃香は耳元で囁いた。
「ハイ……よく出来ました……」
その言葉と同時に、刹那の胸には、乳首を摘みながら指の爪先で軽く引っ掻くという責め。
秘部には、人差し指と中指の二本を蜜壺に差し入れながら親指の腹でクリトリスを緩急をつけて擦るという責め。
そして首筋を舌で舐め、刹那に対して完璧な快感を与えていった。
「んっ……ふぁぁっ……いぃよぉ……」
「ほや?ひもひえぇか?(どや?気持ちえぇか?)」
「は……はい、おじょう……ひぅぅ……様ぁ……ありがとう……うぁぁっ……ございます……ふぅぅっ……だ……めぇ……」
腟が収縮し始めた事を指先に感じた木乃香は、乳首と秘部への責めは続けながら、首筋を舐めるのを止めて声をかけた。
「んっ?イッてまうんか?」
「は……はいぃ……もう……イキそうで……す……ぅっ……」
その言葉を聞くなり、木乃香はまたも責めるのをやめた。もうイキそうだったのをまた止められた刹那は、涙目で木乃香に顔を向けて精一杯の抗議をする。
それを見て木乃香はうれしそうにこう言った。
「イカせて欲しいんなら、言って欲しい言葉があるんよ」その言葉を聞いた刹那は、恥じらいもせずに叫んだ。
「い……言います!!言いますからイカせて下さい!!」
最早、刹那の中ではイカせてもらう事が何よりの最優先事項になっていた。
それが、いつも敬語を使っていた木乃香に対して叫ぶという事態を引き起こした。
だが、逆にその態度に快楽への素直さを感じとった木乃香は刹那に言って欲しい言葉というのを告げた。
「せっちゃん、『イカせて、このちゃん』ってねだってくれたらイカせたげる」
「えっ……」
対する刹那は呆気にとられた。
思えば、今まで快感の渦の中にいても、『お嬢様』と呼び続けていたのだ。
それなのに、いきなり『このちゃん』と呼べだなどというのは、刹那の理性が許さないのであった。
しかし反面、『このちゃん』と一言告げて、早くイカせてもらうのを心待ちにしている自分がいるのも承知していた。
「……それは、いくらお嬢様の頼みでも出来ないです……すみません……」
刹那は俯きながら、自らの葛藤で打ち勝った意思を告げた。
それには木乃香への忠誠心が現れていた。
しかし、そんな刹那の葛藤を知ってか知らずかはわからないが、木乃香はある言葉を投げ掛けた。
「でもでもせっちゃん。京都では『このちゃん』って呼んでくれたやん?あれはなんでだったん?」
「えっ……、あの時は口をついて出たというか……何と言うか、咄嗟に出たというか……」
「ふ〜ん、咄嗟に……ねぇ……」
そう言った木乃香の瞳は、新たに湧きだした興味へと向かっていた。
「ほんなら、咄嗟に言わざるを得ん状況にすればえぇんやな?」
「えっ……?」
一瞬刹那は理解できなかったが、する暇もなく胸と秘部から強い快感がやってきた。
それによりイカされそうになる刹那であったが、イキそうになると木乃香がすぐにその指の動きを止めた。
そして、余韻が無くなるのとほぼ同時に、また快感を与える木乃香。
刹那はイケそうでイケない生殺しの状態を味わう事になったのである。
イキそうになった回数が二桁に達しただろう頃に、ただ喘ぐだけだった刹那が、遂に音をあげた。
そして、泣きながら懇願した。
「……ひぁっ……お嬢……様……くぅっ……もう……これ以上……は……無……理……ですぅ……ッ」
木乃香は勝利を確信して、もう一度刹那にあの言葉を耳元で冷淡な口調で囁いた。
「ほら……『イカせて、このちゃん』って言うてみぃ……」
寸止めの繰り返しで息も絶え絶えな刹那は、少しためらう様子はあったものの、背に腹は代えられぬと悟ったのか、遂に木乃香の言葉に陥落した。
「お願い……イカ……せてぇ……このちゃん」
その言葉を聞いた木乃香は笑みを浮かべると、今度は明るく耳元で囁いた。
「よくできました」
その言葉で木乃香はスパートをかけた。
胸を揉みしだき、秘部を掻き混ぜ、クリトリスを扱き、首筋を舐め回す。
とにかく考え得る最高の快楽を刹那に与えていった。
それの前に、刹那がすぐに絶頂を向かえるのは自明の理と言えた。
「あっ!このちゃん!!だめぇッ!激し過ぎるよぉッ!!もう……イッちゃう!!」
「えぇんやで、イッても……」
「んっ……ああッ!!ふあああぁぁッッ!!」
絶頂に達して、後ろの木乃香に凭れかかる刹那に、優しく声をかける木乃香。
「お疲れさん……」
「あっ……すいません……お嬢様……よっかかってしまって……」
「フフッ……お嬢様や無いやろ?」
「あっ……ごめんね、この……ちゃん……」
「よっかかるくらいえぇんよ、せっちゃん。これからも二人で支え合っていくんやから……」
「うん……ありがとう……このちゃん……」
三十分程して、余韻から抜け出した二人は、部屋の中で制服に着替えていた。
一足早く着替え終わった刹那は、足早に部屋を出て行こうとした。
その瞬間、後ろから木乃香に声をかけられた。
「またしような、せっちゃん」
向き直り顔を赤くして恥ずかしそうに、しかしどことなくうれしそうに、刹那は答えた。
「うん……このちゃん……」
おしまい